所属研究室 |
電子デバイス研究室 |
研究分野 |
化合物半導体ヘテロ構造およびナノ構造を用いたデバイス開発とシステム応用 |
URL |
https://www.toyota-ti.ac.jp/research/laboratory/post-17.html |
最終学歴 |
筑波大学大学院理工学研究科修了 |
職歴 |
立命館大学 客員協力研究員 (2015年05月01日~2016年03月31日)
豊田工業大学 教授 (2013年04月01日~現在)
電気通信大学 客員(特任)教授 (2005年04月01日~2011年03月31日)
Stanford大学 J.S.Harris教授研究室 客員研究員 (1993年01月01日~1993年12月31日)
NEC、NECエレクトロニクス、ルネサス エレクトロニクス株式会社に所属 (1983年04月01日~2013年03月31日)
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主な研究論文 |
・Y. Zhang, S. Kawata, and N. Iwata, “Low turn-on voltage rectifier using p-GaN gate AlGaN/GaN high electron mobility transistor for energy harvesting applications,” Jpn. J. of Appl. Phys. Vol.61, SA1013 (2021.12.15)
・H. Ogawa, S. Kawata, and N. Iwata, “High breakdown voltage of AlGaAs/GaAs/AlGaAs diode achieved by balanced charges considering residual carbon impurity in hole and electron channels,” Jpn. J. of Appl. Phys. Vol.60, 041001 (2021.4.7)
・M. E. Villamin, T. Kondo, and N. Iwata, “Effect of C- and Fe-doped GaN buffer on AlGaN/GaN high electron mobility transistor performance on GaN substrate using side-gate modulation,” Jpn. J. Appl. Phys. Vol.60, SBBD17 (2021.3.16).
・N. Iwata and T. Kondo, “High-selectivity dry etching for p-type GaN gate formation of normally-off operation high-electron-mobility transistor,” Jpn. J. of Appl. Phys. Vol.60, SAAD01 (2020.10.16)
・N. Kurose, K. Matsumoto, F. Yamada, T. M. Roffi, I. Kamiya, N. Iwata, and Y. Aoyagi, “Laser-induced local activation of Mg-doped GaN with a high lateral resolution for high power vertical devices,” AIP Advances, Vol.8, 015329 (2018.1.31) |
学会活動 |
・The Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE) Senior Member
・電子情報通信学会 シニア会員
・応用物理学会 会員
・International Symposium on Advanced Plasma Science and its Applications for Nitrides and Nanomaterials (ISPlasma) 2019, 2020および2021 プログラム委員(2018~)
・International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM) 2022 論文委員(2021~)
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社会活動(研究に関する学会活動以外) |
GaN研究コンソーシアム 幹事(2015~2019)
GaN研究コンソーシアム 知的財産委員会 委員(2016~2019)
GaN研究コンソーシアム 新法人設立準備TF メンバー(2016~2019)
平成29年度戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業) アドバイザー(2017~2018)
GaNコンソーシアム 運営幹事会 委員(2019~)
GaNコンソーシアム 知的財産委員会 委員(2019~)
GaNコンソーシアム 電子デバイスWG メンバー(2019~)
GaNコンソーシアム ロードマップTF メンバー(2020~) |
学内運営(委員会活動等) |
スマートエネルギー技術研究センター運営協議会 委員(2013~)
難環境作業スマート機械技術研究センター協議会 拡大委員(2013~2017)
学外実習委員会 委員(2014~2018)
教務委員会 委員(2014~2015)
ナノテクプラットフォーム運営部会 委員(2014~2021)
グリーン電子素子・材料研究センター協議会 委員(2014~2018)
ナノテクノロジーセンター協議会 議長(2015~)
ナノテクノロジーセンター副センター長(2015~)
共同利用クリーンルーム運営部会 議長(2016~2019)
共同利用クリーンルーム施設長(2016~)
教務委員会 拡大委員(2016)
総合安全委員会 委員(2017~)
ものづくりの科学教育センター協議会 委員(2018~)
学外実習委員会 拡大委員(2019~)
新型コロナウイルス対策会議 委員(2020~)
マテリアル先端リサーチインフラ運営協議会 委員(2022~) |
担当授業科目 |
学部:電子回路工学、電気回路工学2、工学実験、教養基礎セミナー3
修士:化合物半導体デバイス工学、電子デバイスセミナー1,2
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教育実践上の主な業績 |
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 予習テストの活用(2019年度~2021年度)
「電子回路工学」(2年次後期、2単位)および「電気回路工学2」(3年次前期、2単位)では、毎回の授業時間の最初に10分間程度の予習テストを行った(第1回目を除く計14回)。予習テストの範囲は、授業の最後に例題の形で毎回示した。この予習テストは1点/回の配点があり、これを受けるためには、授業に遅刻することなく出席する必要があるとともに、毎回の予習も必須となる。予習テストは、TAが授業時間内に添削し、返却した。回答は、授業の中で示しており、授業時間内にテストが返却されて添削内容を確認することから、重要なポイントを複数回確認することになるので、理解が深まったと考える。なお、2020年度はweb授業となり、予習テストは予習課題としてwebに掲載して対応する形式に変更した。
2 宿題による復習(2019年度~2021年度)
「電子回路工学」(2年次後期、2単位)および「電気回路工学2」(3年次前期、2単位)では、3回の宿題(A4で3ページ以内の分量)を課した。宿題は2点/回の配点があり、これを行うことによって復習が自動的にできるように、課題には重要な式の導出や授業で採り上げた類似の例題を選んだ。理解が深まったと考える。なお、2020年度はweb授業となり、宿題は理解度確認課題としてwebに掲載して対応する形式に変更した。
3 予習テストと宿題に対応しない学生のフォロー(2019年度~2021年度)
「電子回路工学」(2年次後期、2単位)および「電気回路工学2」(3年次前期、2単位)では、単位取得の点数に加算される予習テストと宿題を課した(合計20点)が、学生の中には対応しない(授業を休み予習テストを受けていない、宿題を提出しない)者もおり、多数回に及ぶ者はメールで呼び出して演習(予習テストと同じもので半分の点数で加点)をさせたり、宿題の遅れ提出を促し、半分の点数を加点した。なお、2020年度はweb授業となり、対応しない学生のフォローはメールとweb上で対応する形式に変更した。
4 電子プレゼンと板書を組み合わせた授業進行(2019年度~2021年度)
「電子回路工学」(2年次後期、2単位)、「電気回路工学2」(3年次後期、2単位)、「化合物半導体デバイス工学」(修士後期、2単位)、および「工学実験(トランジスタと電子回路)」(3年次前期、1単位)では、パソコンとプロジェクターによる電子プレゼンと板書を組み合わせて授業を進めた。具体的には、電子プレゼンでは図表、写真や参考の例題など、板書では骨子となる原理や基本的な図や式を常に表記し、それぞれの特徴を生かした。概念の把握や詳細な理解に役立ったと考える。なお、2020年度はweb授業となり、webに授業で使用する資料を掲載して利用する形式に変更した。
5 試験問題解答例のWeb公開(2019年度~2021年度)
「電子回路工学」(2年次後期、2単位)、「電気回路工学2」(3年次後期、2単位)、および「化合物半導体デバイス工学」(修士後期、2単位)の期末試験解答例を、試験終了後は速やかにweb掲載した。その後、成績確定までに時間の猶予を持ち、質問や採点への問合せを受け付けた。これらを案内するメールも履修者全員に発信した。なお、2020年度は期末試験を行わず、予習課題と理解度確認課題への対応で評価した。
6 学生の授業一部受け持ちによる意欲と理解の向上(2019年度~2021年度)
「化合物半導体デバイス工学」(修士後期、2単位)では、学生が授業の一部を受け持つことにより、学生を授業に積極的に参加させた。すなわち、2週間以上前に個々の学生に対して英語の教科書や論文を割り当て、学生に20分程度の課題としてのプレゼンを課して、私が残りの時間で補完的に授業を行った。プレゼン1週間前の授業で受講者全員に資料を配布して、予習を促した。少人数授業のメリットを生かして学生の意欲を引き出せたと考える。例えば2019年度の受講者は15名であり、1回の講義で2名の課題プレゼンとなった時間もあったが、この授業のスタイルの特徴が活かせた。
7 教養基礎セミナー3での全員参加と実践的な教育(2019年度~2021年度)
「教養基礎セミナー3」(4年次前期、0.5単位)では、課題に対して哲学カフェの手法を用いて、学生たちの積極的な議論参加と成果報告を課した。加えて、報告書の作成や発表のスキルアップにつながる実践的な教育を行い、卒論テーマを各自がプレゼン紹介することにより、サイエンスコミュニケーション能力の習得を図った。なお2020年度は、同等な内容をweb授業で行った。
8 個人で行う工学実験(電子情報コース)「トランジスタと電子回路」(2019年度~2021年度)
工学実験(電子情報コース)の「トランジスタと電子回路」は、市販のトランジスタとブレッドボードを用いて、トランジスタ特性の測定、次に回路を組立てて測定解析までを学生ひとり一人が個別に行う。これにより、素子と回路の動作原理や測定の実際などの理解がより深まると考える。達成できるレベルに個人差があることは想像できたので、様々な説明書の整備や2名のTAの配置など、支援を厚くした。なお2020年度は、同等な実験内容をwebで行うため実験項目を動画で理解できる内容に絞るとともに、学生ひとり一人が個別に行ったように感じ取れるように2名のTAにそれぞれ個別の実験してもらった。すなわち、3台のカメラを用いて、回路を組みたてている手元を肩越しに、ブレッドボード上の組みあがっていく回路を正面から、そしてデジタルマルチメーターは常時撮影した。これを各実験課題で2回行った。学生はどちらかの動画を選んで、自分でデジタルマルチメーターを読み取って測定解析した。動画は、FHDで撮影後、編集・圧縮して掲載した。これらに膨大な労力と時間を費やしたが、学生アンケートからはこの取組みを評価しているようにみられた。なお2021年度は、2020年度に作成した動画を含めた資料での予習を課し、説明時間を短くした対面での実験に戻した。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 「電子回路工学」(2年次後期、2単位)用に作成した教材(2019年度~2021年度)
電子プレゼン用に15回分のパワーポイント用資料を作成した。資料は、最初に当日の学習範囲、予習テスト、授業内容(予習テストの回答含む)、次回の予習範囲と例題、および学習する回路の応用例などを含む。学生には予習テストの終了後に配布した。なお、授業の進行は教科書と連携しており、シラバスの確認や授業の最後に示す予習例題の提示で予習が可能である。2019年度の配布資料は、自身の反省や学生のフィードバックを基に、内容を厳選した。なお、2020年度はweb授業で行うため、板書の部分も含めて資料を作成し、web上に掲載した。
2 「電気回路工学2」(3年次前期、2単位)用に作成した教材(2019年度~2021年度)
電子プレゼン用に15回分のパワーポイント用資料を作成した。資料は、最初に当日の学習範囲、予習テスト、授業内容(予習テストの回答含む)、追加の演習問題、次回の予習範囲と例題、および先端技術の紹介(試験の範囲には含めない)を含む。学生には予習テストの終了後に配布した。授業の進行は教科書と連携しており、シラバスの確認や授業の最後に示す予習例題の提示で予習が可能である。資料は、学生のフィードバックを基に、より分かり易くなるように毎年改版している。なお、2020年度はweb授業で行うため、板書の部分も含めて資料を作成し、web上に掲載した。
3 「化合物半導体デバイス工学」(修士後期、2単位) 用に作成した教材(2019年度~2021年度)
授業は輪講の要素を取り入れたものであり、半導体が専門の学生に限らず機械や物質の学生も積極的に参加することができる。すなわち授業は、英語の教科書や論文を参照資料として、個々の学生が20分程度の課題プレゼンを行い、私が残りの時間で補完的に授業を行った。そのため、2週間以上前に発表する課題を決定、準備を開始させ、1週間前の授業で受講者全員に資料を配布し、予習を促した。直前の1週間では発表する学生に対して数回の指導を行い、プレゼン資料を完成させるとともに、補間的に私が受け持つ授業の資料を作成した。授業当日は、学生と私のプレゼン資料を束ねて配布し、授業では質問を促した。この授業は、少人数授業のメリットを生かして学生の意欲を引き出せたと感じている。例えば2019年度の受講者は15名であり、1回の講義で2名の課題プレゼンとなった時間もあったが、十分な時間をこの課題プレゼンへの指導と私の資料の作成に充てた。
4「教養基礎セミナー3」(4年次前期、0.5単位)用に作成した教材(2019年度~2021年度)
「教養基礎セミナー3」の8コマのうち、1コマを報告書や発表のスキルアップにつながる実践的な教育に割いた。その資料として、「人に情報を伝える -報告書とプレゼン-」と題する資料の作成や口頭発表のスキルアップにつながる実践的な資料を作成した。学生アンケートからは好評であり、2020年1月28日の卒論説明会では、卒論発表を控えた学生に対して、この資料のプレゼンスキル部分を再度説明した。なお2020年度は、同等な内容をweb授業で行った。
5 工学実験(電子情報コース)「トランジスタと電子回路」用に作成した教材(2019年度~2021年度)
市販のトランジスタとブレッドボードを用いて、トランジスタ特性の測定、次に回路を組立てて測定解析までを学生ひとり一人が個別に行う実験であるので、様々な説明書(ブレッドボード、配線材、各素子(抵抗、LED、バイポーラトランジスタ、MOSFET)、電源、テスター)の整備や素子と回路の動作原理を説明するプレゼン資料を作成した。なお2020年度は、実験科目をwebで行うために、2名のTAにそれぞれ個別の実験してもらった。すなわち、3台のカメラを用いて、回路を組みたてている手元を肩越しに、ブレッドボード上の組みあがっていく回路を正面から、そしてデジタルマルチメーターは常時撮影した動画を各実験課題で2回分作成した。合計30本以上の動画は、FHDで撮影後、編集・圧縮して掲載した。
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
特になし。
4 その他の教育と研究に関連する活動(2019年度~2021年度)
電子デバイスセミナー1および2(修士1年 前期・後期)では、学部4年生と修士2年生も参加させて、研究に必要な基礎的な事項から最新の研究成果までをセミナー形式で運営し、学生の理解を促した。
また学内では、スマートエネルギー技術研究センター運営協議会委員、学外実習委員会拡大委員、ナノテクプラットフォーム運営部会委員、ナノテクノロジーセンター協議会議長、ナノテクノロジーセンター副センター長、共同利用クリーンルーム運営部会議長、共同利用クリーンルーム施設長、電子情報分野授業改善WGグループチーフ、総合安全委員会委員、新型コロナウイルス対策会議委員として、教育と研究に関連する活動を行った。特に、2021年度ではコロナ禍で開催を延期してきた半導体プロセス講習会をオンラインで本学の「オープンラボ」と共催で開催し、学内外含めて110名の参加を得た。アンケートでは好評であった。
その他の研究活動では、International Symposium on Advanced Plasma Science and its Applications for Nitrides and Nanomaterials (ISPlasma) 2019, 2020および2021のプログラム委員を務め、学内外や企業からの投稿を勧め、チュートリアル、招待講演、プログラムの構成と運営や投稿論文の査読、セッションチェアマンなどの活動を行った。GaNコンソーシアムでは、運営幹事会委員、知的財産委員会委員、電子デバイスWGおよびロードマップTFのメンバーとして、学内外や企業の研究者や技術者の教育と研究に関連する活動を行った。 |
その他 |
・市村産業賞 功績賞(他2名)、「携帯電話端末用ヘテロ接合FETの開発と実用化」 (2002年4月26日)
・文部科学大臣表彰 研究功績者(個人)、「携帯電話端末用ヘテロ接合FETの研究」 (2003年4月17日)
・電気通信大学 同窓会賞(個人)、「移動体端末用高出力ヘテロ接合FETの開発」 (2004年4月7日)
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