研究概要 |
2016 年にアルミテープチューニングと呼ばれる自動車の性能向上法が報道された.公開されている特許によると,帯電した自動車から静電気を取り除くことにより,自動車周りの荷電粒子を含む大気の流れが改変される,ということであるが,このような現象は学術的には知られていない.これが事実であるならば,気流中の物体を適当に帯電させれば流れ場を制御することが可能なはずである.そこで本研究では,風洞気流中に設置した円柱に対して,気流速度および帯電量をさまざまに変化させて,帯電した物体が流れに与える効果およびその効果が現れる条件を明らかにする.また,その際の流れ場の詳細を明らかにし,帯電した物体が周囲の流れ場に影響を及ぼすメカニズムを解明する.さらに帯電した翼型模型の空力特性試験を通じて,流れの制御手段としての有用性を実証する.
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