研究概要 |
本研究は,下肢筋力発揮特性および筋の形状がジャンプ高に及ぼす影響について異なる競技特性を持つ種目を長期間行ってきたアスリートにおいて比較検討することを目的とした.被験者は男子水泳選手14名,男子バレーボール選手14名とし,ジャンプ高,異なる角速度での脚筋力,外側広筋の羽状角を測定した.その結果,水泳群において全てのパラメータとジャンプ高の間に有意な相関関係はなかった.一方,バレーボール群では,ジャンプ高と測定した全ての角速度での膝関節伸展筋力の間に有意な相関関係があった.また, 外側広筋の羽状角と120degree/secでの膝関節伸展筋力の間に有意な相関関係があった.本研究の結果から,長期間にわたり競技特性として,高くジャンプする跳躍スキルを習得している競技では脚筋力がジャンプ高を決定する要因になることが明らかになった.一方で,競技特性として,高くジャンプする跳躍スキルを習得していない競技では脚筋力がジャンプ高を決定する要因にならないことが示された.
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