IoT通信ネットワークを活用して電力ネットワーク,無線センサネットワーク,交通網の制御を行う際,局所的なエージェント間の協調行動によって,大域的な目標を達成できるか否かを検証するコンセンサス制御問題が重要となる.本研究では,IoT通信ネットワークにおいて時間遅れや飽和などの不確かさが存在する制約付きコンセンサス問題を,グラフ構造のエッジダイナミクスを用いて冗長性のない低次元なマルチエージェントシステムへと変換し,これを静的な非線形要素を含むルーリエ・システムのネットワークとして表現することでリアプノフ関数を構築し,従来は出来なかった大域的に指数オーダーの収束性を達成するロバストなコンセンサス制御を実現した.
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