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研究室情報

物質工学分野

研究室名 数理物理学   
研究室スタッフ 富沢真也(教授) 
研究室概略 一般相対論、重力理論、重力波およびブラックホールの数理的研究
研究室紹介  時空次元が4ではなくもっと大きな宇宙モデルは、自然界の相互作用を統一しようという試みで、古くから研究されている.我々の世界が4次元(時間1次元+空間3次元)に見えるのは、宇宙は実際には(時間1次元+空間4次元以上の)高次元なのだが、何らかのメカニズムによって、4次元の宇宙を実現しているからであると解釈する.例えば、古くから考えられていたカルツァ・クライン理論では、余分な次元はあまりにも小さな円周なので我々には見えない、と解釈される.近年になって、こうした考え方は、弦理論やその低エネルギー極限である超重力理論においても用いられるようなった.しかし、これら高次元理論は、重力を含む素粒子の相互作用を整合的に統一できる最も有力な候補の理論として大変魅力的ではあるが、理論が正しいことを裏付ける実験的な証拠はひとつもない.
 ところが、近年、高次元宇宙モデルとしてブレーンワールドシナリオが提唱されたことで、高次元検証に対する我々の認識は大きく変わり、LHC加速器実験で、陽子同士が衝突することによって、高次元のブラックホールが形成されることが指摘された.このことを皮切りに、世界中で高次元ブラックホール研究が活発に行われるようになったのである.最近では、高次元理論のコンパクト化に伴い生み出されるアクシオン場が引き起こす高次元特有の宇宙現象が研究されるようになり、特に、アクシオン場によって不安定化したブラックホールから放出される重力波による高次元検証も可能になりつつある.さらに、この20年余り、AdS/CFT対応を通して、物性物理における未解決問題を解決しようという試みで、高次元ブラックホール解が幅広く応用されている.このような経緯から、高次元ブラックホールは、現代物理学の中で重要な地位を築きつつある.
 高次元の存在を検証するためには、高次元特有の性質に注目し、その性質を観測しなければならない.特に、ブラックホールのトポロジーや安定性に関する研究は、高次元理論の特質が現れるので、非常に重要になると思われる.また、新たなブラックホール解の発見は、起こりうる宇宙現象に新たな予言と知見をもたらすという意味で、重要な役割を担うであろう.高次元理論で起こりうる物理現象を知るため、全ての高次元ブラックホール解を求め、その高次元特有の特質を明らかにすることは、現代物理学の重要な課題である.
主な研究テーマ ・ブラックホールの厳密解とその性質
・ブラックホールの物性への応用
・非線形重力波の解析
・可積分系の物理学
研究室HP https://sites.google.com/view/toyotatti-mathematicalphysics
個別研究テーマ
テーマ 研究者
泡構造をもつブラックホールの安定性(Stability of black holes with bubbles) 富沢真也
アインシュタインマックスウェル理論における非線形重力波(Nonlinear gravitational waves in Einstein-Maxwell theory) 富沢真也
5次元最小超重力理論における超対称ブラックレンズの特性(Supersymmetric black lenses in five-dimensional minimal supergravity) 富沢真也
ブラックホールの周りの光と粒子の軌道(Orbits of massive/massless particles around multi-black holes) 富沢真也
微視的状態幾何学の測地的安定性(Geodesic stability of mictrostate geometries) 富沢真也

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