| 講演内容 |
正確な情報を通信するには，誤り訂正が不可欠であるが，中でも低密度パリティ検査符号（low density parity check code，LDPC符号）は，現実的な計算時間で高い誤り訂正能力のある符号として近年注目されており，大容量データ送受信において実用化されつつある．LDPC符号の構成方法はいくつか考えられてきたが，大きく分けてランダム構成法と確定的構成法があり，ランダム構成法ではGallagerの考案した構成法などがある．本論文では，確定的構成法に属する一般化準巡回符号による構成法を用いてLDPC符号を構成する方法を考える．一般的に確定的構成法は検査行列や生成行列に何らかの規則性が入るため，その規則性を活かし，高速且つ簡単な符号化器を作りやすいといえる．ある程度の符号長を持つLDPC符号は莫大な組合せがあり，その中から高性能である符号を発見するのは極めて困難であると考えられるが，本論文では一般化準巡回符号の特性を利用することによって，比較的短時間での符号の探索が可能となる．本論文で提案する手法は，準巡回符号に限定しても新しい手法である． |
