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総合研究教育ユニット(機械システム分野)
助教 瓜田明

掲載年度

2019

個別研究テーマ
(日本語)

空気力により変形する柔軟な翼の空力特性に関する研究(Aerodynamics of elastic wings with changing the shapes by aerodynamic forces)

個別研究テーマ
(英語)

研究者 瓜田明
研究概要

近年では,航空機の軽量化に伴い,FRPなどの必ずしも剛体とはみなせないような新しい素材が多く用いられるようになってきている.また,災害救助などに用いられる小型無人航空機では,障害物などとの衝突時の被害を低減するため柔軟な構造にすることが有利であると考えられる.そのため,空気力に起因する翼の変形を考慮することの重要性が今後増してゆくと考えられる.本研究では,矩形平板翼を対象とし,ほぼ剛体とみなせる「剛体翼」と種々の剛性を有する「柔軟翼」を用いて,これらに作用する空気力および翼に生じる運動を明らかにし,翼の柔軟性が流れ場および翼の空力特性に及ぼす影響とそのメカニズムを解明する.これまでに,翼に作用する空気力の定量化により,柔軟翼では,ねじり振動により一時的に剛体翼における最大揚力迎え角以上の迎え角に達してもさらなる揚力の増加が続き,時間平均で見ても剛体翼と比較してはるかに大きな最大揚力が得られることを明らかにした.また,この揚力の増加量は,ねじり振動の振幅と明瞭な相関があり,さらに,ねじり振動の運動方程式に物理的な観点に立って次元解析の手法を適用した結果,翼素材の密度,横弾性係数,翼のアスペクト比,および流速により構成される無次元速度がこれらの現象を支配する重要なパラメータの一つであることが解明された.また,翼まわりの流れ計測により,ねじり振動に起因して柔軟翼の上下面に生じる渦が,翼上面のはく離域を縮小させ,揚力の増加につながっていることが示された.しかし,無次元速度の増加に伴い揚力係数の増加量の分岐が生じるなどの現象も見られるため,今後は,翼周り流れと柔軟翼の運動の詳細を,種々の条件の下で実験と計算の両面から調査し,不明な点を解明する.

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