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制御システム
准教授 川西通裕

掲載年度

2021

個別研究テーマ
(日本語)

マルチエージェント制御理論による電力ネットワークの高効率分散制御

個別研究テーマ
(英語)

High efficiency distributed control for power network with multi-agent control theory

研究者 川西通裕
成清辰生
研究概要

拡張ラグランジュ乗数法の一種であり,解析的な凸最適化アルゴリズムとして知られているADMM(Alternative Direction Multiplier Method)とマルチエージェントシステムの合意制御理論を用いて分散型ADMMアルゴリズムを開発し,スマートメーターなどIoT技術を活用する電力ネットワーク制御へ応用して以下の(1)~(3)について高効率な分散制御を実現した.
(1)リアルタイムプライシングとデマンドレスポンス
・電力供給者・需要家の利益最大化のため,社会厚生関数(Social Welfare Function)を導入し,利益最大化を達成するリアルタイムプライシングアルゴリズムを開発した.
・再生可能エネルギーを入力信号としたデマンドレスポンスを実現し,電力需給最適化を実現した.
・分散型ADMMをパワーグリッドのエコノミックディスパッチ問題に応用し,常にエネルギーバランスを満たしつつ,極めて早い収束速度で大域的な最適解が得られることを示した.
(2)熱電併給(CHP:Combined Heat and Power)システムの協調制御
・燃料電池は出力電力に対して発電効率が非線形な特性となるため従来のADMM凸最適化手法では厳密に扱うことができない.本研究では新たに効率マッチングの考え方を導入し,効率マッチングを実現する逐次最適化アルゴリズムを開発することで,非線形な発電効率に対応できる新たな分散型ADMMアルゴリズムを開発した.
・実機データから構築した精密なCHPシステムモデルに基づいた協調制御のシミュレーションにより,分散アルゴリズムが速やかに収束し,高い最適化効率が得られることを示した.
(3)V2G(Vehicle to Grid)バーチャルパワープラントとマイクログリッドの統合制御
・EVの充放電スケジューリングを行うKemptonアルゴリズムと,マルチエージェント制御理論による合意制御,分散制御に適した凸最適化アルゴリズムであるADMM手法を統合し,EVの蓄電池をバーチャルパワープラントとして活用することでマイクログリッドの最適なオペレーションを実現するアルゴリズムを開発した.

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