1990年代から急速に普及してきたインターネットとPCは様々な環境でその処理性能を活かして利用されてきている。
しかしながら、初期は研究者間の情報交換などで利用されていたインターネットは、情報を共有するという目的を同じくする人々のみの利用から商用利用開始以来、誰もが何の目的でも利用する手段に変貌してきており、従来と同じ状態で利用すると、様々な脅威に狙われる一面がでてきた。それにつれて、インターネットそのもののセキュリティや、PCをインターネットに接続して安全に利用する様々な技術や研究がなされ実用化されてきている。今ではこれらのセキュリティ技術を反映していない環境でのインターネットやPCの利用は、脅威の侵入を待っているようなものになってしまっている。
しかし、これらの脅威に対する必須の技術をそのまま取り入れた場合、セキュリティ自体は実現できても、従来の利用環境が大きく変わり、使用者が戸惑うあるいは使いにくいものになってしまう可能性もでてきている。
そこで、セキュリティを実現したどの様な環境を構築すれば、ユーザーがこのセキュアな新環境にまごつくことなく移行し活用できるか、ハードウエア・ソフトウエアの両面から学内LANをベースとしたICT環境を開発・実現していくことがこの研究の目的となる。
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