高出力ナノ秒YAGレーザーと光パラメトリック増幅器を利用した波長可変レーザーを用いて、可視光応答型光触媒を励起して生成する光励起電子と正孔の挙動をそれぞれ独立に調べることができます。
この装置の時間分解能は20ns程度でマイクロ秒から秒領域の過渡吸収測定に適しています。
光触媒表面での酸素分子の還元反応や水分子の多電子酸化反応などの化学反応はマイクロ秒から秒といった比較的遅い時間領域で起こっているので、このような光励起電子や正孔の反応過程を調べる研究に適しています。
この装置を用いて、光触媒として最もよく利用されてきた酸化チタン粒子のアナターゼとルチル粉末の電子と正孔の動きの違いを明らかにしました。また、単結晶材料と粉末材料の表面欠陥の違いが光触媒活性に及ぼす影響の違いを解明しました。
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